当時のイングランドで最も多才な音楽家の1人であったギボンズは、およそ30曲の
ヴィオールのための
幻想曲、相当数の
マドリガル(「白銀の白鳥
The Silver Swan」が最もよく知られている)、多数の通俗的な
ヴァース・アンセムなど多くの
鍵盤楽器用の作品を作った。ギボンズのコラール音楽は、彼の素晴らしいメロディに対する才能と合わさった、完璧に熟練した
対位法が特徴である。彼の最も有名なヴァース・アンセムは、フルコーラスと交代で現れるソロの
カウンターテナーによる
降臨節の
聖句をもとにした、フルコーラスと交代で現れるソロの
カウンターテナーによる作品「ヨハネの証はかくのごとし
This is the record of John」であるかもしれない。ソロ歌手は各ポイントで相当の技術的な腕前を披露することが要求され、作品は同時に聖句の修辞的効果を説明し、それでいてあからさまでも大袈裟でもないのである。彼はまた、第2礼拝とショート・サーヴィスの2種類の
晩課を作っている。前者は詩句と節のすべてを合わせた派生的な作品であり、後者は美しく表現豊かな
ヌンク・ディミティスを含む。ギボンズのフル・アンセムには、表現豊かな「おお、主よ、御身の怒りで
O Lord in thy wrath」や、
聖枝祭用の8声の「手を打ち鳴らせ
O clap your hands together 」などがある。