入国管理局 wikipedia|無料辞書
法務省
入国管理局(にゅうこくかんりきょく、Immigration Bureau)は、
日本における
出入国管理、
外国人登録、
難民認定という外国人関連の行政事務を併せて管轄する
法務省の
内部部局である。一般的な略称は「
入管」(にゅうかん)。
◆発足の経緯
日本の出入国管理法制は戦後
GHQの指令に基づき当時の米国移民法を手本として立案された。外務省の外局として発足したが、当時の主な行政課題は敗戦によって在留外国人となった
在日朝鮮人の管理・取締りであり、
国際協調を任務とする
外務省では組織内に自己矛盾を抱えることになるため治安官庁である法務省に移された。
外務省の外局として発足した経緯から、1990年代前半までは本省入管局長に外務省からの出向者が、ナンバー2である官房審議官に検事が充てられるなど法務省内における「外様扱い」が続いたが、入管行政の需要対応強化のため、1990年代後半以降はその逆(本省局長が検察官、審議官が外務官僚出身者)となった。その後も出入国管理行政の需要は増える一方で、現在ではプロパーである法務官僚出身者が官房審議官、各課室長を占め、
充職検事は局内に2名だけとなっている。
◆外国人登録業務
外国人登録業務については政策立案・総合管理的な業務を本省入管局で行うほか、外国人登録証明書の調製を一部の地方入国管理局で行うが、登録の申請受付などの窓口業務は地方自治体に委任されている。
◆今後
国際化する現代において、出入国管理・在留管理・難民政策などの外国人政策のほぼ全てを所管する入管が治安・取締り官庁である法務省の内部部局であるということ自体を問題視する声もあり、経団連などの経済界は外国人政策を総合的に所管する官庁として「
外国人庁」を創設し、これからの人口減少時代に対応した外国人政策(すなわち移民政策)を行うよう政府に提言している
[「[外部リンク] (1) 外国人受け入れ問題本部の設置、外国人庁(仮称)の創設検討」 経団連、2004年4月14日。]。
一方、政府側としてはテロ対策や外国人犯罪対策等の治安面に重点を置いた組織編成に主眼を向けていると言われており、米国と同様に入管・税関等の水際を管理する官庁を統合した日本版国土安全保障省の創設を検討しているといった報道も一時なされていた。
いずれにしろ、最もドメスティックな官庁の一つである法務省が外国人政策を所管するというのはかなりの時代遅れとなっており、近い将来の組織改編は避けられないというのが入管をとりまく現状である。
◆ 沿革
・
1950年(昭和25年)
10月1日 - 外務省の外局として「出入国管理庁」が設置される(入国管理部は廃止)。これに伴い、外国人登録業務が法務府民事局から移管される。
・
1951年(昭和26年)
11月1日 - 外務省の外局として「入国管理庁」が設置される(出入国管理庁は廃止)。
・
1952年(昭和27年)
8月1日 - 法務省の内部部局へ移行し「法務省入国管理局」となる(入国管理庁は廃止)。
・
1982年(昭和57年)
4月6日 - 法務省入国管理局総務課に「難民認定室」が設置される。
◆ 組織
◇ 幹部
・法務省入国管理局長
・法務省大臣官房審議官(入国管理局担当)
◇ 内部組織
・参事官
・総務課(長)
・難民認定室(長)
・出入国情報管理室(長)
・入国管理企画官
・出入国情報分析官
・入国管理調整官
・入国在留課(長)
・審査指導官
・審判課(長)
・警備課(長)
・警備指導官
・登録管理官
◇ 施設等機関
・入国者収容所東日本入国管理センター
・入国者収容所西日本入国管理センター
・入国者収容所大村入国管理センター
◇ 地方支分部局
◆歴代法務省入国管理局長等
・事務代理・事務取扱の掲載は、局長等空位の場合のみとし、病気・海外出張時の一時的なものは記載しない。
・「在任中の官職」欄に「検事」とあるものは、いずれも法務事務官との兼官・併任でなく、法務省入国管理局長職をいわゆる
充職としている。
・入国管理局生抜き(プロパー)の局長については、氏名を太字表示とする。
・出入国管理庁
長官・鈴木一の入国管理庁長官への就任については、入国管理庁設置令(昭和26年
政令第320号)附則第2項の経過措置規定に基づく自動的な継続在任とされ、別途「入国管理庁長官に任命する」旨の就任辞令は発出されなかった。