村 wikipedia|無料辞書
村(むら、そん)とは、
集落や基礎自治体の一種で、
第一次産業(農林漁業)に従事する者が多く、
家の数と密集度が少ない地域を指す名称である。
邑や
邨とも書く。社会学や地理学では
村落。対義語は
市(
都市)。
後述の自然村は、
複数の
集落の統合体であることが多かった。
行政区画(基礎自治体)の単位として
村という語を用いることもあり、この場合の
村は、集落よりずっと広い範囲である。
なお、小さな世界・共同体を称して村ともいう(例:国会村、テント村)。
◆ 日本の「村」の歴史
近代化以前の「村」は
自然村(しぜんそん)ともいわれ、生活の場となる
共同体の単位であった。
江戸時代には
百姓身分の自治結集の
単位であり、中世の
惣村を継承していた。江戸時代にはこのような自然村が、約6万以上存在した。また、中世初期の領主が荘園公領とその下部単位である名田を領地の
単位としていたのに対し、
戦国時代や
江戸時代の領主の領地は村や
町を
単位としていた。
江戸時代の百姓身分とは、主たる生業が農業・手工業・商業のいずれかであるかを問わず、村に
石高を持ち、領主に
年貢を納める形で権利義務を承認された身分階層を指した。都市部の自治的共同体の単位である
町(ちょう)に相当するが、村か
町かの認定はしばしば領主層の恣意により、実質的に
都市的な共同体でも、「村」とされている箇所も多かった。
近現代の
大字(おおあざ)といわれる行政区域は、ほぼかつての自然村を継承しており、
自治会(
地区会・
町内会)や
消防団の地域分団の編成単位として、地域自治の最小単位としての命脈を保っている面がある。
明治に入ると、中央集権化のため、自然村の合併が推進された。こうして、かつての
村がいくつか集まって新たな「村」ができたが、これを「自然村」と対比して
行政村(ぎょうせいそん)ともいう。
◇ 日本の行政村
読み方を「そん」「むら」のどちらになるのかは各自治体で規定しており、「そん」で統一されている県、「むら」で統一されている県、「そん」「むら」が混在する県がある。なお、「そん」で統一されている県は少なく、
鳥取県・
岡山県・
徳島県・
宮崎県・
沖縄県のみである(かつては
山口県も「そん」で統一されていたが、合併により村が消滅した)。
かつては
東京都にも「そん」と読む新島本村(にいじまほんそん)があったが、
1992年4月1日、
新島村(にいじまむら)に改称され、消滅した。ただしこれは、本村(ほんそん)という地名に由来するため、例外的といえる。
行政単位の「村」がない県
村が一つだけの府県