動物の精子は
卵子に比べて小さく、運動能力を有した雄性生殖細胞である。精子の構造は、
DNA のつまった頭部、
ミトコンドリアの集合した中片部、さらに
中心小体から伸びた軸糸からなる尾部から構成されている。中片部および尾部は、
鞭毛構造をとっており、それを振動させることにより運動している。頭部の先端は
アクロソームと呼ばれ、卵子の細胞質を覆っている
糖タンパク質である透明帯を通過するために必要な
タンパク質分解酵素(アクロシン、ヒアルロニダーゼ)を含有する
先体構造が存在する。
受精のメカニズムは未だ不明な部分が多く、精子が能力を得るために必要な受精能獲得や運動パターンの変化である超活性化などについて現在でも多くの研究が行われている。近年、卵子細胞膜との融合のために精子側で必要な
分子として、
日本人の
研究者らにより
Izumo (タンパク質)の存在が
2005年に報告された。
精子は精原細胞から分化して作られる。
生殖細胞は生殖巣とは異なる場所に生じるが、発生の過程で移動し、精巣原基に取り込まれ
精巣を形成する。精原細胞は
細胞分裂により数を増やし、このなかから一次精母細胞が生じ、続いて
減数分裂によって二次精母細胞から4個の精細胞が作られる。精細胞は精子完成を経て精子となる。