ところで「統一」という言葉は別の意味で使われることもある。つまり、各々の力の結合定数は現在観測されうる限りの低エネルギー領域では異なるが、ある高エネルギーの点で同一の値になると期待されている。
繰り込み理論によれば結合定数がエネルギーに依存することを利用して、このような理論を構成する試みがある。この流れで電磁気力、弱い力、強い力の三つが
大統一理論として統一されようとしている。しかし最も単純で美しいと言われるSU(5)ゲージ群に基づく大統一理論は、
陽子崩壊が現在までのところ一例も観測されていないという実験事実と矛盾し、すでに否定されている。そこで
超対称性を仮定することによって修正した
超対称大統一理論も未完成ではあるが、20年以上前から考えられている。これらは
重力相互作用をのぞいた三つの力を全て統一しようという試みである。
・S. Weinberg著、青山秀明、 有末宏明共訳『場の量子論1-4』、吉岡書店